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2020/02/11

使用者による時季指定から年休権を守る方法

2018年労働基準法改正により、一定の範囲で使用者による年休日の指定が可能になりました。すなわち、年休の付与日数が10日以上である労働者に対して、年5日について使用者が時季指定をする義務を負うものとされました(労働基準法39条7項)。法文は単に指定の「義務」を定めたような規定ぶりですが、その反面、指定の「権限」をも与えたものと解されています(菅野和夫『労働法〔第12版〕』571頁)。

従来、年休日の特定方法は、労働者の時季指定によるか又は労使協定に基づく計画年休によるかのどちらかに限られていましたので、大きな変更です。

上記の「義務」の違反には罰則もあることから(同法120条1号)、対応を進めている会社は多いようですが、中には、従来の公休日を廃止してその日を年休日に指定するような悪質な例も見られるようです。

また、必要なときのために年休権を留保しておきたい労働者から、会社の都合で一方的に時季を特定されることに対する不満の声も聴かれます。

 

この点、使用者は年休日の指定にあたり労働者の意見を聴かなければならず、聴取した意見を尊重するよう努めなければならないとされています(同法施行規則24条の6)。

しかし、努力義務ですから、「努めたけれども結果として希望に添えなかった」とされればそれまでです。

労働者の希望に反する指定も、事実上、可能であるのが現実です。

 

労働者が希望に反して一方的な時季指定をされることから自らの権利を守るためにはどうすれば良いのでしょうか。

考えられる1つの方法は、さっさと自ら希望する時季に5日分の休暇を取得してしまうことです。

使用者が有する時季指定権は最大で年5日分であるところ、労働者が自ら指定し(又は計画年休により)取得した年休日数については使用者の時季指定の義務と権限は消滅します(同法39条8項)。

したがって、年休付与後、労働者がさっさと自ら時季指定権を行使し、5日分の年休を取得してしまえば、使用者は適法に時季指定権を行使することができなくなります。

もっとも、「そんなに簡単に年休が取れるなら苦労はしない」という声が聞こえてきそうですが・・・。

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